CPAP清掃完全ガイド|マスク・ホース・加湿器・フィルターを清潔に保つお手入れ方法を解説! New

CPAP清掃完全ガイド|マスク・ホース・加湿器・フィルターを清潔に保つお手入れ方法を解説!

CPAP(シーパップ)は、睡眠時無呼吸症候群の治療を支える大切な医療機器です。しかし、マスク・ホース・加湿器が汚れていたり、湿った状態が続いたりすると、雑菌やカビが繁殖しやすくなります。

その結果、肌トラブルや嫌なにおい、呼吸時の不快感が増え、せっかく始めたCPAP治療を中断してしまう方も少なくありません。さらに、マスクの密着性が落ちて治療効果が低下したり、カビや細菌が原因の感染症リスクが高まったりするなど、健康面への悪影響も懸念されます。

この記事では、メーカー推奨の正しいCPAPの清掃方法とメンテナンスのポイントを詳しく解説します。CPAP装置を清潔に保ち、治療効果を最大限に引き出して、快適で安心できるCPAPライフを続けましょう。

■この記事でわかること■
〇CPAPのパーツごとのお手入れ頻度とポイント
〇メーカーが推奨する毎日・週1回の正しい清掃方法
〇清掃に関するよくある疑問と具体的な対策

■目次■
・CPAPの主なパーツと清掃・お手入れのポイント
 ・マスク(フェイスクッションを含む)
 ・ホース(チューブ)
 ・加湿器タンク
 ・フィルター
・毎日|CPAP清掃とお手入れ方法
・週1回|CPAP清掃とマスク・ホース・加湿器のお手入れ方法
・パーツ別|週1回の徹底洗浄ガイド
・CPAPメーカーが推奨する清掃方法と注意点
・フィルター交換と部品チェックのタイミング
・CPAP清掃Q&A|よくある疑問と対策
・まとめ|清潔なCPAPで快眠と治療効果を守りましょう

CPAPの主なパーツと清掃・お手入れのポイント

CPAP装置はいくつかのパーツで構成されており、それぞれ汚れやすさやお手入れの頻度が異なります。まずは、どの部分をいつ清掃すべきかを把握しておきましょう。

マスク(フェイスクッションを含む)

マスクは顔に直接触れるため、皮脂・汗・メイクが付着しやすいパーツです。特に鼻や口に当たるフェイスクッションはデリケートなため、毎日の洗浄が欠かせません。洗浄後は、型崩れしないように自然乾燥させ、正しくフレームに取り付けましょう。正しく装着しないと、空気漏れの原因になります。

マスクの水分を拭き取るときは、柔らかい布を使いましょう。アルコール成分はフェイスクッションを劣化させてしまうため、アルコール入りのウェットティッシュなどの使用は避けてください。時間がないときには、アルコールを含まないウェットティッシュや濡らした布でやさしく拭き取りましょう。

ホース(チューブ)

空気を送るための管で、内部に呼気や湿気が残りやすいパーツです。湿った状態のまま放置すると、カビや雑菌が繁殖しやすくなるため、定期的に洗浄し、完全に乾燥させることが重要です。乾燥スタンドやフックなどを使って吊るすと、内部に水分が残りにくくなります。

加湿器タンク

加湿器付きのCPAPでは、水タンクの管理が特に重要です。水を入れっぱなしにすると、汚れや藻、白い沈殿物(水垢)が発生することがあり感染症のリスクが高まります。毎朝、使用後すぐにタンクの水を捨てて、タンク内部を軽く水洗いし、タオルの上に立てかけるなどして完全に乾燥させます。

週に1回は、タンク内部を中性洗剤や食酢を薄めた液でしっかり洗浄する必要があります。

フィルター

空気中のホコリや微粒子を取り除く重要な役割を担っています。清潔な空気を吸い込むために、定期的な点検・交換が必要です。CPAPフィルターには使い捨てタイプ、洗浄可能なタイプがあり、機種ごとに推奨される交換時期も異なります。このタイプのフィルターは、洗浄できる製品もあります。メーカーの案内に従い、汚れや変色があれば早めに交換しましょう。

毎日|CPAP清掃とお手入れ方法

CPAP機器を使った後には、以下のお手入れを習慣にしましょう。

  • 起床後、マスクのフェイスクッション部分を濡れた布か、アルコールを含まないウェットティッシュで拭く(時間があれば洗浄する)
  • 加湿器タンク内の残水を空にして、水洗いしたあと、自然乾燥する
  • CPAP装置を設置している部屋の換気を行い、季節ごとに適した室温・湿度を保つ

これらを朝の習慣に採り入れることで、お手入れが負担になりにくくなります。

週1回|CPAP清掃とマスク・ホース・加湿器のお手入れ方法

CPAP機器を長く快適に使うためには、毎日のお手入れに加え、週に1回、以下の清掃を行いましょう。

マスクの洗い方

  • マスクをパーツごとに分解する
  • 各パーツをぬるま湯と中性洗剤で手洗いする。指の腹でやさしくこすり、皮脂や化粧品を落とす
  • 十分にすすぎ、直射日光を避けて自然乾燥する

【体験談】
毎日クッション部分を拭いていても、週1回の洗浄を怠ると、マスクが当たる部分にニキビや吹き出物ができたり、マスクが滑りやすくなり空気漏れをしやすくなったりした苦い経験があります。私は顔にクリームなどを塗って眠るため、できるだけ毎日マスクのクッション部分だけでも洗浄するようにしています。こまめに洗浄するようになってから、お肌への影響はほとんど気にならなくなりました。

ホースの洗い方

  • 使用後にホースを持ち上げ、水分を切る
  • 風通しの良い場所に吊るし、内部をしっかり乾燥する
  • 乾燥スタンドや吊り下げフックを使うと効率的

【体験談】
かかりつけの病院の検査技師さんから、こんなアドバイスをもらいました「ホースの中に水滴が残る時や、乾燥時間が十分に取れないときは、装着せずにCPAPを5分ほど作動させ、機器から出る空気で内部を乾かす方法がありますよ」忙しい日など乾燥時間を確保できないときは、この方法を実践しています。ホースはCPAP本体より低い位置に垂らし、先端にタオルを置くと水分を吸収してくれるので便利です。

加湿器タンクの洗浄

  • 毎朝残水を捨ててすすぎ、柔らかい布で拭く
  • 水はできれば精製水を使用。水道水だと水垢が付きやすい

【体験談】
朝の洗顔と同じタイミングで加湿器タンクの洗浄を行っています。朝の支度で必ず行う行動とセットにするのが、継続するためのコツです。朝、洗浄してテーブルにタオルを敷き、その上に立てかけておくと、夜までにしっかり乾きます。

パーツ別|週1回の徹底洗浄ガイド

毎日のケアはわずか数分で完了しますが、長期間CPAP機器を快適に使用するためには、週1回はマスクやホースをしっかり洗浄して乾燥させるなどのお手入れをする必要があります。

メーカーの推奨する方法は、以下のとおりです。

マスクとヘッドギア(洗浄)
マスクはパーツごとに分解して、中性洗剤でやさしく手洗いします。ヘッドギアはマスクから取り外し、洗面器に中性洗剤または衣類の洗濯用洗剤を入れてつけ置き洗いをしてもよいでしょう。
洗ったあとは、十分にすすぎをして、洗剤を洗い流しましょう。汗や皮脂の汚れが落ち、におい対策にも効果的です。

加湿器タンク(洗浄・つけ置き洗浄)
中性洗剤で加湿器タンクを洗浄します。水垢やミネラル汚れがひどいときは、酢と水を1:9で混ぜた溶液に30分ほど浸けると、水垢やミネラル汚れが落ちやすくなります。
しっかりすすいだあとは、タオルの上に立てかけるなどして陰干しし、十分に乾燥させましょう。

加湿器タンク

ホース(洗浄)
ホースの両側の先端を持ち、ホース内にぬるま湯を満たして左右に振ったあと、ホース内部のぬるま湯をすべて捨てます。この動作を2〜3回繰り返しましょう
洗い終わったら、お風呂場など水滴が垂れても問題ない場所にホースを吊るして、陰干しし、完全に乾燥させます。

ホース(洗浄)

フィルター(洗浄できるか確認が必要)
まず、洗浄できるフィルターかどうかを確認しましょう。不織布タイプのフィルターは一般的に使い捨てです。洗浄できるスポンジフィルターの場合には、汚れが付いたら洗浄し、乾燥後に使用可能です。
繰り返し洗浄して使用できますが、固くなったり、変形したりした場合には、新しいフィルターに交換する必要があります。

本体の外側(拭き掃除)
柔らかい布でホコリを拭き取ることで、通気口の目詰まりを防ぎます

CPAPメーカーが推奨する清掃方法と注意点

基本的に、CPAP機器のパーツは陰干しが推奨されています。直射日光に当てて乾かすと、マスク、加湿器タンク、ホースなどは劣化しやすくなるためです。また、漂白剤、アルコール、強力な洗剤、アロマオイルなどの芳香オイルの使用もパーツの劣化に繋がるため、禁止されています

なお、ResMed社はオゾンやUVライトによる洗浄について、機器保証の対象外となると明記しています。特に2020年2月以降に販売された製品では、オゾンによる損傷は限定保証の範囲外となり、使用を避けることが推奨されているため、注意が必要です。

出典:ResMed日本公式ガイド

フィルター交換と部品チェックのタイミング

CPAPフィルターやマスククッションは消耗品です。定期的な点検・交換が、清潔と適切な空気の流れを保つカギとなります。

清掃のタイミングは、習慣化すれば忘れにくくなりますが、部品の点検や交換については、つい忘れがちになるものです。適切なタイミングでチェックできるように、私はスマホのカレンダーに点検日を登録してリマインドできるようにしています。

CPAP清掃Q&A|よくある疑問と対策

Q. 漂白剤やアルコールは使えますか?

A. 使えません。プラスチックやシリコン部品が劣化します。お手入れは中性洗剤のみ使用しましょう。

Q. 長期の旅行先ではどうすればいいですか?

A. 中性洗剤とタオルを多めに持参しましょう。ホテルの洗面台で簡易洗浄し、タオルドライ後に風通しの良い場所で乾燥させます。浴室に洗濯を干すための竿があれば、そこにホースやヘッドギアなどを吊るすのも良い方法です。

Q. マスクの跡が気になる時はどうすればいいですか?

A. まずはマスククッションの洗浄頻度を見直しましょう。クッションの弾力性が落ちているようなら交換時期かもしれません。ヘッドギアの締め付けを調整することで和らぐこともあります。

Q. ホースの中が乾かない時はどうすればいいですか?

A. 予備のホースを準備し、2本を交互に使用できると安心です。ドライヤーは熱でホースが変形する恐れがあるため、使用できません。急いで乾かしたい場合は、CPAPを装着しない状態で運転させて、CPAP本体から出る空気で乾かしましょう

まとめ|清潔なCPAPで快眠と治療効果を守りましょう

CPAPの清掃は、治療効果・快適さ・衛生の3つを維持するために欠かせません。

  • 毎日のCPAP清掃+週1回の徹底洗浄で衛生と快適さを維持
  • フィルターやマスクの交換時期を守ることで治療効果を維持
  • ルーティン化すれば2〜3分で終わる簡単なメンテナンス

この記事で紹介した「毎日のお手入れ」と「週1回のお手入れ」を習慣にし、フィルターやマスクなどの交換時期も守りましょう。劣化に気づいた時にすぐ交換できるように、予備のパーツを準備しておくとさらに安心です。

※本記事はResMedの日本語取扱説明書と公式サポート情報を参考に作成しています。

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